子供を置いて出奔したが、途中で鉄道事故があり、連れていた侍女が事故死し、事故死した侍女が澄子と思われ、澄子は死んだことになる。だが数年後、どうしても子供に会いたくなり、名前、姿を変えていた澄子は、瀬水家が運営している学校が募集した事務長に応募する。事務長に採用になった澄子の所に、やがて母とは知らずに息子良彦が現れる。良彦と会話しているうちに、良彦が品子に何かと継子扱いを受けていることを知り、出奔したことを後悔する。
六十五、今の方は品子の方 |
六十六、自分がその活劇の達者(たてもの)とは |
六十七、ジッと河田夫人の顔を見た |
六十八、品子の方が明日ここへ |
六十九、意外より当惑 |
七十、自業自得 |
七十一、幾ら悟りを開いても女は女 |
七十二、不思議な対面 |
七十三、外の女には真似もできぬ |
七十四、明らかに嘘を答えた |
七十五、余(あん)まりだ余まりだ |
七十六、身も弱く、心も弱く |
七十七、天地も無く、世界もなく |
七十八、椅子からすべり落ちるように |
七十九、貴方の顔を知っています |
八十、この一紳士は誰れ |
八十一、形は変えても |
八十二、春の朝と秋の夕べ |
八十三、まだお若いのに |
八十四、眼鏡越しに目と目が |
八十五、活劇の幕が再び開いた |
八十六、二の語を継ぐ力も無い |
八十七、阿父さんは眉目が良い |
八十八、汝の地を奪うている |
八十九.非常の決心 |
九十、オヤ 彼の背姿は |
九十一、不幸にして母親似 |
九十二、しみじみと可愛い裏面 |
九十三、守護しますとも |
九十四、阿母さんに似た女 |
九十五、世襲とは何ですか |
九十六、付上がるにも程がある |
九十七、肖像絵に成代わって |
九十八、危篤ですか |
九十九、自分の家に帰ったつもりで |
百、良彦、良彦 |
百一、ハイ、先刻休みました |
百二、弱い不揃いの息のなかから |
百三、時間の問題 |
百四、権式を捨ててまで |
百五、綺麗な水薬 |
百六、男の様な鼾声 |
百七、この時、次の室に当たって |
百八、死神の手 |
百九、曲者の顔を見た手 |
百十、憎さもにくさ |
百十一、では私は誰でしょう |
百十二、雪と炭 |
百十三、温かい飲物 |
百十四、罠にかかった獣のように |
百十五異様な笑いさえ浮かべた |
百十六、そうするだけの材料 |
百十七、綺麗になってしまったのだ |
百十八、何方が青い |
百十九、最後の真心 |
百二十、別に一つの任務 |
百二十一、その外にも目的が |
百二十二、心配が感心になった |
百二十三、大団円の上 |
百二十四、大団円の中 |
百二十五、目出度し目出度し |
奥付 |
奥付 |