傘のない国

傘のない国

販売価格:100円 (税抜)
状態 完成
最終更新日 2013年07月11日
ページ数 PDF:22ページ
内容紹介

 進路指導。予備校に通う、目的の、夢もない日々。
 見ていたのは不思議な光景だった。予備校の窓際の列から見た、外の景色。雨の中、ずぶ濡れになっても、そこに立ち続ける少女。それを不思議に思い、なぜ、そんなことやっているのか疑問に感じて、今いた彼女の後を急いで予備校を出て探す。見失いかけるが、その姿を駅の改札の方に見付ける。電車の中に、びしょ濡れの少女。一種、異様な光景だ。それで、何とか間に合った。それで、自分も濡れた格好で聞く。「随分派手な格好をしているね?」その問いに彼女は答えた。「あなたも充分派手な登場よ」と。それは彼女と彼氏の一つの愛の表現だった。
 「この世界にもう一人いるわ。傘も、カッパも着ないで家に帰宅している人」
 彼女の彼氏のことを言った。

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