福島原発事故発生後、日々、この問題を追い続けた元環境省技官の目から見た、福島原発事故の環境汚染、健康影響評価、労働者問題、原子力技術などをめぐる記録、検証、考察、エッセイ。どのような情報が発信され、人々がどう対応したかの記録であるとともに、今後のエネルギー政策、マスメディア、日本の社会のあり方について考える。
はじめに |
目次 |
第一章 観測数値に人々は振り回された |
1. 雨と放射性降下物 |
2. 排水だけで4700兆ベクレル |
3. 同心円にこだわった避難地域 |
4. 小出しにされる情報 |
5. 徐々に引き上げられたレベル |
6. 遅れた緊急時モニタリング |
7. 15日に現れた高いピーク |
第二章 安全デマは政府が流した |
1. 過小評価されたチェルノブイリ |
2. パニックを起こさないためという言い訳は許されるか |
3. 原子力安全委員会は機能したのか |
4. 国際的にも過小評価 |
5. 安全デマは政府とメディアが流した |
6. 3号機は水素爆発だったのか |
7. プルトニウムは放出されたのか (1) |
7. プルトニウムは放出されたのか (2) |
第三章 過小評価された放射能リスク |
1. 暫定基準の意味 |
2. 作業員と公衆の基準を同一化 |
3. 過小評価された内部被ばく |
4. 低放射線量の評価 |
5. 子供に対する基準に異論噴出 |
6. 放射線ホルミシスは本当か |
7. 肥田医師が語るだらだら病 |
第四章 汚染はどう広がったか |
1. 世界に広がった汚染 |
2. 放射能とは |
3. 過去の大気圏核実験の影響は ? |
4. 自然放射線とは |
5. 土壌汚染 (1) |
5. 土壌汚染 (2) |
第五章 奴隷扱いの作業員 |
1. 奴隷扱いの作業員 (1) |
1. 奴隷扱いの作業員 (2) |
2. NHK: 大人も20年後甲状腺がん増加(チェルノブイリ) |
3.造血幹細胞移植問題 |
4. 十分に活用されないホールボディーカウンター |
5. 留め置かれた線量計 |
第六章 原発はそもそも優れた技術なのか |
1. 原子力技術を公平に評価しよう (1) |
1. 原子力技術を公平に評価しよう (2) |
2. 原発のコストは安くない (1) |
2. 原発のコストは安くない (2) |
3. なぜ東京ではなく福島で発電するのか |
4. 第五福竜丸事件の翌日に始まった日本の原子力 |
5. アメリカではプルトニウム製造のために原子炉が使われた |
コラム 「ばかげた原子力という技術」 |
第七章 見えてきた日本の村組織 |
1. 批判される原子力村 (1) |
1. 批判される原子力村 (2) |
2. 広島・長崎の死傷者調査は、米国主導で始まった ! |
3. チェルノブイリの安全宣言をした日本の疫学者 |
4. 御用学者とは |
5. 世界に広がる原子力発電 |
あとがき |
あとがき |