状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2012年02月14日 |
ページ数 | PDF:12ページ |
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上海の路地裏を撮影したスナップ写真集第2弾!!
中国の経済がにわかに日本のニュースを賑わせ始めた頃、
ボクは社会人になりたての若造で、
転勤も出張もない会社で、平々凡々とサラリーマンをしていた。
ところがそこでの単調な仕事が嫌で嫌でたまらなく、
とにかく、その場から逃げ出したかった。
中国の発展のニュースを見たり聞いたりするたびに、
その流れに、少しでもあやかりたいと思っていた。
といえばかっこ良く聞こえるかもしれないが、
要は辛抱の効かない軟弱若造だったのだ。
そして誰から見ても悪い条件ではあったけれども、
とりあえず、中国駐在という仕事を得ることができ、
海を渡り、数年そこで仕事をした。
今では日本に戻り、普通のサラリーマンをしている。
中国駐在という経験を経たことで、
自分が変われた、とは思っていないけれども、
貴重な時期に貴重な体験ができた、
という想いは確かに残っている。
その頃歩き回った上海。
観光名所も物珍しくて嫌いではなかったが、
どちらかといえばボクは、
路地裏や生活臭のする場所に興味を持った。
普段着の人々が行き交い、食事をし、買い物をするところ。
そんなところが好きだった。
急速に開発が進む上海では、住んでいた近所でも次々に
青空市場がなくなり、きれいなビルに替わっていった。
路地裏の屋台がなくなり、ショッピングモールが生まれた。
発展、というものは、そんなものかもしれない。
ただ、日本人ゆえだからなのだろうか。
その消え行く風景に、はかなさと美意識を
感じられずにはいられなかった。
これは、そんな、いつなくなってもおかしくない
上海の路地裏を撮った、スナップ写真集です。
普段のニュースで見る上海とは
ひと味違った風景をお楽しみください。