ネットユーザーの間で、話題になっているセーラームーンというサイトがあった。そのサイトでは、円ドルレートや日経平均を予測していたが、その高い的中率は評判になっていた。週刊・探訪の門倉は、これを記事にする為、セーラームーンの正体を暴けと檄を飛ばすのであった。
　内閣安全室の職員・水沢小百合は、山本麻美という名前で門倉の友人の星野が経営する『マドロス』に立ち寄るようになった。そこで小百合と門倉は知り合う。小百合は直属の上司で安全室の大臣である増田に、アメリカ、日本、中国の団塊世代に軍拡によらない新しい安全保障のネットワークの構築を提唱する一方、小百合自身を中国経由で北朝鮮へ送り込めと言うのであった。しかし、日本人、それも内閣特命安全室の者が諜報活動ともなれば、小百合自身の命以上に国家間の問題が生じてくる。断念させようとするも、小百合は、それでは日本の安全保障をどのように構築するのかと食い下がる。しかし、背後に忍び寄る北朝鮮の影。そしてＩＴベンチャー企業の社長の愛人と噂される女の死と大学教授が踏切内で死亡するという事件が相次いで起きる。そんな時、突然セーラームーンが消え、ネットではセーラームーンを探せという声が過熱するのであった。