亡き夫の作品である。
桂子という女性との出会いから死別までの1年数ヶ月の短くも、深く純粋な想いが歌われている。
男女の愛を哲学的に解明したことにおいては他に類をみません。
ここに、本文より「まことの愛」の詩を掲載いたします。
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まことの愛
まことの愛は
貧しさを楽しむことであって
豊かさを貪ることではない
まことの愛は
怠けを恐れることであって
気楽さに流れることではない
まことの愛は
罪を憎むことであって
過ちを見逃すことではない
まことの愛は
人としての誉れに応えることであって
自らを辱めることではない
まことの愛は
けだものに夜を捧げることであって
もの知りに昼を与えることではない
まことの愛は
深く傷ついた心の中にだけあって
むやみやたらと求めて捜し回るものではない
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本書は、人々に「男女の愛のバイブル」として広く読み継がれていくでしょう。
出会い |
出会い |
夜長鳥 |
夜長鳥 |
天女 |
天女 |
華 |
華 |
初夜のあと |
初夜のあと |
小さな旅 |
小さな旅 |
嫉妬 |
嫉妬 |
化粧した様子に |
化粧した様子に |
秋 |
秋 |
散歩 |
散歩 |
愛 |
愛 |
病葉 |
病葉 |
世界一の食事 |
世界一の食事 |
女体 |
女体 |
二人の一日 |
二人の一日 |
書斎にて |
書斎にて |
龍の詩 |
龍の詩 |
一直線 |
一直線 |
雷鳴 |
雷鳴 |
愛の証 |
愛の証 |
夜霧 |
夜霧 |
危険 |
危険 |
コインランドリー |
コインランドリー |
妻の日記 |
妻の日記 |
初めての便り |
初めての便り |
双親へ |
双親へ |
あらたま |
あらたま |
病む日 |
病む日 |
松のうち |
松のうち |
妻みやび |
妻みやび |
初雪 |
初雪 |
水夫よ漕げ |
水夫よ漕げ |
妻も病む |
妻も病む |
運命 |
運命 |
まことの愛 |
まことの愛 |
桜の下を |
桜の下を |
狭矩書屋 |
狭矩書屋 |
山ン子 |
山ン子 |
端午 |
端午 |
陽 |
陽 |
ああ五十年 |
ああ五十年 |
秋五題 |
秋五題 |
闘病 |
闘病 |
元旦 |
元旦 |