児童養護施設職員向けの実践に役立つ教材的な意味合いがあり豊富な経験を元に具体的な内容で構成されています。現場で働く上での心構えから、経理や経営などの実務まで、極力、業務の手助けになるよう幅広く網羅しています。児童養護施設の現場に即して、実用的なテキストとなっています。
実践的な逸話に対しては、「児童養護施設ではたらくあなたへ」と言う語りかけで、その内容から導き出される教訓的内容を投げかけているのが、一つの特徴となっており、職員としての行動指針、プロ意識を呼び覚ます、きっかけを与えています。また、児童養護施設に関わる様々な事業内容が具体性を持って網羅されています。
子どもたちの心身ともに健全な成長を心から願い、「子どもたちを愛する心が基本」と言う姿勢が、終始一貫しています。児童養護施設に関わる職員向けの内容ではありますが、大人がより良い方向へと変わっていき、子どもたちを分け隔てなく愛し育むことを強調した思想は、現代の社会全体に訴える内容とも言えます。
| はじめに |
| 第Ⅰ章 働くことを志しているあなたへ |
| 1 児童養護施設現状 |
| 2 保護と養育 |
| 3 子育てと目標 |
| 4 衣食住と生活感 |
| 5 親の役目の伝承 |
| 6 家族援助の実際 |
| 7 人間関係を学ぶ |
| 8 遊びと対人関係 |
| 9 地域への所属意識 |
| 10 調理室と法律 |
| 11 児童福祉のニーズ |
| 12 児童養護施設で働くには |
| 13 児童指導員の資格要件 |
| 14 児童養護施設への就職 |
| 15 子どもとの関係 |
| 第Ⅱ章 働くあなたへのメッセージ |
| 1 新任職員のあなたへ |
| 2 主観は危険 |
| 3 ガイドラインの策定 |
| 4 人生のキーポイント |
| 5 子どもの数だけ |
| 6 様々な方法 |
| 7 真実はそこにある |
| 8 施設内虐待の防止 |
| 9 暴力とは |
| 10 情報開示と提供 |
| 11 与えつづける愛 |
| 12 幼児との信頼関係 |
| 13 ノーマライゼーション |
| 14 手間を惜しまない |
| 15 時間と空間の解放 |
| 16 共に生きるの精神 |
| 17 子どもの行動特性 |
| 18 後輩の育成 |
| 19 職員の精神的ケア |
| 20 自立のための準備 |
| 21 実習生の受入 |
| 22 ボランティアの力 |
| 23 食の安全への取り組み |
| 24 新任職員の悩み例 |
| 25 中堅職員とは |
| 第Ⅲ章 児童養護施設の職種と業務 |
| 1 法律で定められた職種 |
| 2 保育士(小舎制の場合) |
| 3 保育士と児童指導員 |
| 4 支援の流れ |
| 5 生きるノウハウ |
| 6 記録の書き方 |
| 7 通院引率の注意点 |
| 8 家庭支援専門相談員の役割 |
| 9 ケースワーカー |
| 10 心理療法担当職員 |
| 11 調理室と栄養士 |
| 12 調理室業務例 |
| 13 主任業務について |
| 14 中間職(係長・課長級等)の業務 |
| 15 自己チェックリスト |
| 第Ⅳ章 児童養護施設関連制度 |
| 1 児童家庭支援センター |
| 2 児童家庭支援センター職員資質 |
| 3 地域交流スペース |
| 4 低年齢児受け入れ |
| 5 グループホーム型 |
| 6 苦情解決制度 |
| 第Ⅴ章 経営と会計 |
| 1 経営の課題点 |
| 2 事業計画と報告 |
| 3 年度末の事務室 |
| 4 予算書の見方 |
| 5 福祉施設における予算管理 |
| 6 財務諸表の見方 |
| 7 資金運用 |
| 8 最高議決会議 |
| 9 適正な事務処理 |
| 10 建築事業の概要 |
| 11 理念の継承 |
| 12 憲法第89条問題 |
| 13 グループウェア活用 |
| 14 給与の仕組み |
| 15 勤務評定と昇級 |
| 第Ⅵ章 児童心理療育施設(情緒障害児短期治療施設) |
| 1 新規開設に向けて |
| 2 児童心理療育施設開設準備室の主な業務 |
| 3 開設の課題点 |
| 4 基本的生活習慣例 |
| 5 教育指導計画 |
| 6 学校との連携計画 |
| 7 分教室分校関連法 |
| 第Ⅶ章 おわりに |
| 去りゆく保育士の心情 |
| おわりに |
| 奥付 |
| 奥付 |