かつて下北沢、表参道に出没した「伝説の屋台アーティスト」「オブジェ作家」岡本力氏への追悼文。「奇人」岡本さんへのオマージュとともに、古き良き下北沢の思い出として、時代への挽歌の想いを込めて書き綴ったポートレイトふうのエッセイです。
岡本さんが、得意の土壁の手法で内装した店は、その独特の怪しげな手作り感覚により、美大生たちの作品発表スペースとして人気がありましたが、1997年の彼の逝去ともに一時閉鎖。http://www.rom9.com/musunsou/index.html(←かつての新中野の「無寸草」。この二階に、昭和のノリの得体の知れない土壁空間があった)
その後、新中野から、生前の彼の「庭」であった下北沢へと移転。居酒屋兼ギャラリー空間「無寸草とづづ」として復活し、現在に至ります。
なお、集英社文庫に『チーチャンへの絵手紙』(岡本馨箸)というタイトルのカラー写真入りの本が収められていますが、これは岡本家の父子の交流を記録したものであり、このチーチャンとは、子供時代の岡本力さんのことです。
http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?isbn_cd=9784087488081