ついに14,000閲覧突破(2020/3/30)元住宅営業マンのうつ病患者自身が書き下ろした初の本格小説。アマミヤユキトはインテリアコーディネーターの資格を持つ、一流ハウスメーカーの営業マン。彼の職場はお城の様な豪華な展示場。オフィスは都心の一等地。高速道路を見下ろすビルの最上階。そんな誰もがうらやむ、一部上場企業で働き始めた、彼を待ち受けていたのは……他社との激しい受注競争、社内のパワーハラスメント、客からの無理難題、吹き荒れるリストラの嵐。彼はうつ病を発症する。エリートサラリーマンからの転落。会社を辞め、引きこもり生活を始める。収入はゼロ。車を売った。新聞も携帯もやめた。そして受け取ったのは精神障害者手帳だった。出口の見えないうつ病との闘い。それはたったひとりでアポロ13に乗り込むようなものだった。だが、地球で待っているはずのNASAには誰もいなかった。それがうつ病の現実だった。たったひとりで、一体どうやって地球に帰ってくるのか?あわや孤独死か、という目に遭いながら、それでも彼はうつ病からの帰還を目指す。もやはこれはフィクションではない。明日、自分の身に降り掛かるかもしれない無縁社会の闇。そこに光は見えるのか?自己の再生、それでも人が生きて行く意味を根底から問う意欲作。