原稿用紙1150枚。旧暦3月ごろを沖縄では「うりずん」と呼ぶ。西暦2000年のうりずんの一日、80歳を過ぎた幼友達の男女が近場にある「見晴らし場」にピクニックに出かける。
2人が出生し現住するのは沖縄本島北部、東シナ海に突き出した本部(もとぶ)半島の寒村の一隅。
ピクニックでの昼食後、女は午睡をとり、その傍らで男はひとり回想に浸る。男は21歳の時、南洋パラオの海軍基地建設で爆発事故に遭い失明する。戦前、戦中、戦後、そして現在までを体験と見聞を交えて回想が展開される。
明日を向いて生きる。そのうち困難な時空を潜り抜け、幸福が微笑む。その伏線には「なんくるないさぁ」思想。これは穏やかで活力を湛える東シナ海との関係性で培われた気風のようだ。
序 |
第1章 |
第2章 |
第3章 |
第4章 |
第5章 |
第6章 |
第7章 |
第8章 |
第9章 |
第10章 |
第11章 |
第12章 |
第13章 |
第14章 |
第15章 |
第16章 |
第17章 |
第18章 |
第19章 |
第20章 |
第21章 |
第22章 |
第23章 |
第24章 |
第25章 |
終章 |
奥付 |
奥付 |