僕は君の街を焼いた

僕は君の街を焼いた

販売価格:385円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年07月06日
ページ数 PDF:136ページ
内容紹介

若く、そしてやさしすぎる日系の米軍爆撃手・ウェンツ少尉と、彼に課せられた任務の空爆で家族を失った日本人の女の子・香椎鏡子(かしい・きょうこ)。本来隔てられるべきその二人。しかしウェンツ大尉の率直な償いの気持ちと、女の子の大いなる意思によって、立場を超え惹かれあい、歴史と運命に立ち向かっていく。容赦なく巻き込んでくる戦争。欧州戦線で生き抜いた少尉は、母に聞かされ、あこがれ続けた日本を空爆する運命に苦しみ、終戦後の日本占領の現場で、鏡子に出会い、その貧しさのなかでも失われない意思の力に魅入っていく。
 しかし、そんな少尉の心が鏡子の心を和らげて行くなか、少尉は思い返す。
 日本を爆撃する高高度のB-29編隊を、ただ一機だけ、さらにその上空から襲い掛かる日本の迎撃機がいた。トージョーでもオスカーでもフランクでもなく、たった一機なのにネメシスとB-29クルーに呼ばれ、恐れられた伝説の迎撃機。ウェンツはGHQに所属しながら、そのまぼろしの迎撃機の秘密を探っていく。

目次
私たちへつながる、大空のいのちの記憶
第1部:君の街を焼いたのは僕だ。
東京1945
運命の残酷
告発のまなざし
まぼろしの夜
まぼろしの夜
焼け跡のマリア
傷跡
冷たい物理学
若き決意
不屈の魂
不屈の魂
青い地獄
青い地獄
「精密な爆撃」
目標接近
ネメシス、復讐の神
眼下の目標再び
エスカレート
地の地獄、空の地獄
覚悟の出撃
その眼は閉じることを許されない
ネメシスの恐怖
罪の応酬
幻のインターセプター
幻のインターセプター
空しい連鎖
夢の跡へ
魂の人
廃墟の翼
ブラックボックス
嘆き
謎は謎のまま
ガラスの不条理
ガラスの不条理
平穏の中の嵐
失われた行き場
終わりの始まり
悲しい約束
終わりの汽笛
終わりの汽笛
進駐軍列車
牙のない獣
残酷な美
エクスプレス1947
展望車の人々
虚飾の華燭
絶望の密室
ターミナル
Mt.HAKONE
悲しき熟練
最後の晩餐
手段の選択
月の光
とけた呪い
二人の朝
第2部:次の扉
次の扉
アンダーグラウンド
不死の帝国
世論の誘導
秘密兵器のナンセンス
男として
電話局の男
発信数列
既定路線
敵の敵は
見捨てられた土地
神も悪魔も
侵略者から統治者へ
若き義憤
冬の監獄
冬の虫
戦い再び
戦い再び
新たな任務、再びの敵
死神の鎌
天国と地獄
美しき覚悟
強き父
嘘と昇進と皮肉
毀誉褒貶の戦い
消された提督
謎はまたしても
道のありか
謎のジェット
仁川上陸
アコーデオン戦争
虚構の再生産
歪んだ帝国
虚構の再生産
収奪と欺瞞の装置
連続する戦争と戦後
終わることはまたしても許されない
第3部:最後のフライト
1964年
コンタクト
ソラノカケラ
ガンシップ
ネメシス
撃墜
もうひとつの復讐
謁見の控えの間
戦いの後
戦いの後
平成の御世へ
悲しき真相
悲劇の、果て
奥付
奥付