若い頃よりすでに、ある研究に没頭していた主人公は、研究課題が当時まだマイナーだったため、暗中模索の状態が続いていた。そんな中、子供の時の奇妙な体験と関係があるのかどうか分からないが、彼は時折、足が宙に浮いたような感覚に襲われるのだった。それが通過儀礼となって、一瞬にして時空を超えてしまうのだが、主人公にしてみれば、自分の生活その他諸々のものは継続したままのようにしか見えないので、時空を超えたという認識は全くない。ただ何となく違和感を感じ取るだけで、それもすぐに消えてしまっていた。さらに、そんな彼とまったく接点のないはずの歴史上の人物や、肉親に起きた遠い過去の出来事とかが、奇妙な具合に絡んでくるうちに、長年にわたって、あせくせして取り組んでいた研究に、ある日、突然、光が差し込み、晴れて終止符が打たれることに。れれも意外な形で。