キリガミネに魅了され、この地に永住したいとさえ思うようになったラウレンス氏だが、その一方で記憶にない記憶に悩まされる。
そんな時、星名千介が亡くなった。千介が遺したノートの中から『オリカルクム』という文字を見つけたラウレンス氏は我を忘れて千介の自宅へと走るが、家屋も未整理の膨大な石のコレクションもすべて片つけられた後だった。そして水つ早湖の小島の祠の円盤までもが崩壊し、それこそがオリカルクム製だったことを知った。それらの一連の出来事は鉱物学者としての彼を揺るがす。
友人フレディも帰郷し、ひとりになったラウレンス氏はキリガミネの草原で古い古い友と再会する。旧友は、ラウレンス氏がキリガミネに惹かれる本当の理由を明かした。