この作品は、2016年に紙の本として他社から出版したもの(出版契約は翌年に終了)を一部改稿した作品です。
同性が恋愛対象となる三十代前半の女性、須能雪乃が語り手(私)であり主人公です。
もつれた恋愛関係、家族との関係(とくに母親との確執)、仕事も将来も定まらないこと、メンタルヘルスの不調など、さまざまな悩みを抱えた雪乃は、第一部「春」では、自分と母親を激しく罵りながら、何者かに向かって幼少期から現在までの出来事を語っていきます。
第二部「夏に降る雪」で舞台は海辺のホテルに移り、雪乃は一部で欠落していた記憶を探りながら、山積した問題が自作自演であったことに気づいていきます。
この作品について |
第一部 春 |
第二部 夏に降る雪 |