#島津斉彬#男子の隠し子#琵琶湖疏水の秘密


著:

#島津斉彬#男子の隠し子#琵琶湖疏水の秘密

著:
販売価格:1,100円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2021年01月19日 1年以内
ページ数 PDF:197ページ
内容紹介

私が自分の先祖が島津斉彬であると言う事を改めて母に知らされたのは、大学生の頃であった。
 母方の祖先が豊橋藩(三河吉田藩)の近江の飛び地の代官であった宮脇睡仙だと言う話は以前から聞かされていた。
 そんな事があってからいつの間にか40年余りの月日が流れた頃、あの母もすでに死去し先祖の事などすっかり忘れて仕事に没頭していたある日、たまたま仕事がらみで福岡に行くことがあり、母の従弟の家に立ち寄った時、母の従弟つまり私にとっては〝従伯叔父〟に当たる人が突然島津斉彬の話を持ち出した。
 私は従伯叔父の興味に巻き込まれる形で島津斉彬の事より、斉彬の実子であり私にとっては曾祖父にあたる不二木佐七の存在に興味を覚え、従伯叔父とその協力者の方と一緒に斉彬との関係や佐七について調べて見たいと思ったのである。
 それから数年かけて色々と調べた結果は、数年前にユーチューブにスライドショーとして挙げているし、当時私が所属していた全国歴史研究会や、家系研究協議会などで講演させていただいた。
 ここ数年、特に幕末期の日本に自分の興味が深まってきたのを機に、もう一度高祖父島津斉彬の事や、曽祖父不二木佐七の生きざまについて見直し、そして書いてみたいと言う欲求にかられたのである。 
 歴史的には比較的最近の幕末期とは言え、曽祖父の徹底した秘密主義故に子孫達に言い伝えられて来た伝聞を集める事でしかその実像には迫れない。
 さらに私はプロの歴史作家ではない。
 確かに文章を書くことは嫌ではないし自著も5冊あるが、それらは全て自分の仕事のセラピーや治療に関するものばかりである。
 そう思っていた矢先、高校の大先輩である司馬遼太郎氏の事を思い出した。
 そういえば何故か氏の講演録を持っていながら、一度も聞いた事がなかった。
 そこで何度も何度もそれを聞き直した。
 冒頭から彼は「歴史なんて無いのである」と私に語り掛けてきた。
 思わず私は心の中で「何でやねん」と突っ込みを入れる。
 さらに彼は言う「史実は実在しているような感じがするが、実際は空気のようなもので無いようなものだ」「歴史と言うのは語られて初めてそこに存在するのであり、語られない限り存在しない」そう言ってのけたのだ。
 この言葉を聞いて私は気が楽になった。
 私たちの祖先が、それぞれの子孫に口伝えで伝えてきた事と、表に出ている史実と言われる事を照らし合わせながら、自分の文章で紡いでいこうと思った。
 男の子は全て早死にしたと言われる島津斉彬には、明治大正を生き抜いた男子がいたこと、そしてその男子が琵琶湖疏水の誕生に深く関わっていたこと。
 ささやかではあるが表に出なかった歴史の一部を、一人でも多くの人に知って貰えれば幸いである。

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