「線と点」は、著者のイメージ世界「線を消して、点になる」の言語バージョン。恣意的無目的に引かれまくった「線」によって世界が終焉に向かういま、「線」の消去と「点」の創発は全人類的プロジェクトになる。(上)巻は、宮沢賢治の「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない」にはじまり、ユートピアとしての「ポラーノの広場」でおわる。あとがきでは「生徒諸君に寄せる」を引き、新たな世界を始める『企て』への参加を呼び掛けていく。
まえがき |
はじまり |
序章 |
序 |
はじめに、終焉の始まり |
アントロポセン |
Ⅰ部 基本境界 1章 ぼく、ぼくら。 |
ぼく、ぼくら。 |
パラダイムの罠 |
新しい人間性 |
2章 不可知のつながり(1) |
暗くて見えないつながり |
影響力の科学 |
模倣 |
2章 不可知のつながり(2) |
無意識無自覚な模倣 |
怪物と闘うという運命 |
「差別」の始点 |
ネット感染 |
Ⅱ部 幻想境界 3章 誰かのフィクション |
誰かのフィクション |
イメージを、買う |
操作広告 |
4章 生きるノンフィクション(1) |
変態する世界 |
変化する人、社会、政治 |
デジタル社会の孕む危機 |
ハッキング |
4章 生きるノンフィクション(2) |
「データ」という救世主 |
狙われる、認知バイアス |
神の目線 |
人類史上最速 |
快楽的デジタル中毒 |
5章 <終焉>というリアリティ |
終焉のリアリティ |
エコロジカルな足音 |
始まりの予兆 |
パン・デモス |
6章 わたしたちの生命線 |
深くてアクセスできない洞穴 |
「意識」の不足 |
秩序とカオスのあいだ |
「無意識」という光 |
Ⅲ部 突破あるいは逸脱 7章 線を超えて(1) |
木偶坊と馬鹿者と直線 |
マジックミラーの世界 |
監視資本:「注文の多い料理店」 |
愚かさによる、逸脱 |
近代のハズレ値 |
7章 線を超えて(2) |
ほんとうの道 |
「すきとほつたたべもの」と合理主義世界 |
哲学者の目覚め |
「他者」、という希望。 |
ユートピア平行世界 |
平行世界創造 |
あとがき |
終演後の、始まり |
謝辞と附録 |
謝辞、附録 |
線を消して、点になる。 |
下書き、落書き。 |
イメージ |