今号の特集では、日本の介護現場で働くベトナム出身の若者たちに話をうかがうことができました。
彼ら・彼女らはみんな、日本の介護の専門性をまなびたいと話してくれました。それは裏を返せば、日本の介護の専門性は高いと評価されている、ということです。
そこを見落とし、そもそもの人材不足の原因となっている労働環境の改善や、よりいっそうの専門性の向上につとめていかなければ、将来的には「日本で介護をまなびたい」という外国人労働者もいなくなり、それは日本の介護の専門性の低下を意味します。
日々の実践やチームとしての仕事をとおし、自分自身も人間的な成長を得られることが、介護をはじめ福祉の仕事の大きな魅力です。
外国人労働者を受け入れることでより多様性がゆたかになり、これまでの“あたりまえ”を問い直したり、実践や思いを言語化し伝え合う機会が増えれば、現場にとってもあらたな可能性が広がるのではないでしょうか。
現実にはきびしい課題は多々ありますが、「世界に誇れる日本の介護をめざす」という視点で、外国人労働者問題を考えられればと思います。(編集主任)