1925年の小説が新たな翻訳で蘇る!
第一次世界大戦と世界大恐慌のはざまに書かれたこの小説は、新型コロナ、環境問題、異常気象と時代の大転換期を迎えている今に示唆を与えてくれる。とてもロマンチックだが、ただの恋愛小説には収まりきらない。村上春樹氏がもっとも好きな小説にあげているだけはある。
縦書き仕様に設定してあるので、できればePub形式でダウンロードしていただければ読みやすいと思う。 新たな翻訳で、できるだけ会話が自然になるように工夫した。1925年に発表されたフィッツジェラルドの英文原作に基づいた正確な訳で割愛はない。
主人公のギャッツビーの夢は、形を変えて約40年後に、キング牧師によって「私には夢がある」というスピーチに託された。彼は言った。いつの日か自分の幼い四人の子供たちが、肌の色ではなく人格で評価される国に住みたいと。そしてあらゆる丘や山は平らにされ、曲がった道はまっすぐにならされ、誰もがその栄光を享受できる国であるようにと。これはアメリカだけの夢ではない。キング牧師の叫びから約六十年経った今も、まだまだ世界は改善の余地がありそうだ。
ギャッツビーの夢が今鮮やかに蘇生することを祈って。