行為は単なる規範によって決断されるべきものではなく、行為のなされる状況に適した形で決断されねばならない。それは最終的には良心に基づいてなされなばならないが、その責任は状況の中に投げ出された行為の結果によって判断される。生成の中で行為を考え、行為の中で生成を考えながら、東西の倫理思想を位置づける倫理学論考。(出典 小林道憲〈生命の哲学〉コレクション2『複雑系社会の倫理学』第9章)