未曽有の大戦を経験した日本。昭和前期から後期にかけての激動の日本の歴史において、昭和天皇はどのような心境をもち、対処をしてきたか。戦後の昭和天皇の事績は、戦禍に斃れた兵士や国民の慰霊、巡礼の旅だったのではないか。その軌跡を、御製やお言葉を引用しながら語るドキュメント。(1989年『諸君』3月号所載)