れくいえむ

れくいえむ

販売価格:110円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2018年03月27日
ページ数 PDF:32ページ
内容紹介

中学まで勉強好きで素直な模範生だった僕は、高校に入り思春期の自我の目覚めとともに、学校で教えることに疑問を持ちはじめる。母の「憂鬱症」を受け継いだ僕は、学校へ行くふりをして公園の小高い丘に登り、独り文学書を読み耽り、遠い異国に憧れるのだった。貯金して貯めた金でヨーロッパへ旅立とうと秘かに決意し、学業を終え次第その決意を実行に移す。画家を志していた僕は、ジャンヌと結婚しフランスに居ついてはや20年が経った。
母が脳梗塞で倒れ、駆けつけた時はすでに遅く、荼毘に付された母の抜け殻を見る。
息子のために様々な犠牲を払ってくれた母を想い出すと僕の胸は昂ぶり、母の魂に語り掛けてゆくのだった。
ある晩、母が夢に現れ、法華経により女人成仏を遂げ、無上道に入って幸せな毎日を送っていると告げる。
ジャンヌとはいつまでも一緒に居るようにと母は言い、マンダーラの花の散る中で静かに踊り、
最後にこの世が寂光土となるよう一緒に頌を唱えるよう誘う。

目次
第1章
第2章
第3章
第4章