その夜鳴らされたインターフォンが、男の繰り返される時間を繰り返されない時間に変えた。
「会いたかった」彼女は言った。
細い手足、ストンと落ちた長い髪、丸い目の奥で真っすぐ淀みなく輝く黒い瞳。
想い続けてきた女性がそこに立っていた。
彼女の存在は男の世界に少しずつ色を加えていった。
しだいにその愛におぼれていく男。
連続失踪事件の幕が上がったのはそんな最中だった。
同僚の失踪、無関心な社員達、突然人生に現れた彼女、
日を追うごとに膨らむ謎が再び男を暗色の世界に引き戻していく。
そしてやがて目にすることになる信じがたい現実。
それが謎と結びついた時、
戦慄の歯車が動き出す。
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