福祉のひろば 2017年11月号

福祉のひろば 2017年11月号

販売価格:400円 (税抜)
状態 完成
最終更新日 2017年10月13日
ページ数 PDF:88ページ
内容紹介

特集
いま、社会福祉は
何を問わなければならないか

 ラッセル=アインシュタイン宣言で知られるバートランド・ラッセルは、一九五二年刊行の著書『社会における科学の影響』のなかで、「教育による洗脳効果は大衆の心理操作に重要な役割を果たす。現代の科学的政治支配においてメディアと教育は最重要部門であり、支配階層のみがその部門の管理を行うことができる。これによって大衆が気付かないうちに心理操作をすることが可能になる」と指摘しました。学校教育において管理・命令・禁止を常態化させ、自由意志を破壊し、生涯にわたって権力への批判意識をなくした受動的で無気力な大衆を産み出すことが教育制度の目的であったと指摘しました。

 いま、国家は、社会福祉を「我が事、丸ごと、地域共生」を大きな看板に、社会福祉の国家責任を放棄し、その主体を自助、共助に押し込み、その実行過程に国家が介入するという仕組みへの切り替えを、社会福祉法人制度の見直しや諸制度の改革を通して進めてきています。このような動きは、憲法で定める個人の尊厳と自由を否定し、健康で文化的な生活のもとで個人の人格の発達を追求し、住み慣れた地域で人間らしく生きていきたいという願いと衝突することは避けられません。だからこそ国家は、主権者国民の平和的生存権を無視し、社会福祉への国の責任、国家権力を拘束する憲法の諸規定を否定し、憲法改定を打ち出すところまで来ました。

 わたしたちは、ラッセルの指摘する受動的な指向と決別し、能動的に国民主権の社会福祉を打ち立てる道に進まなければなりません。
 社会福研究交流集会で持ちよられた各地の現実や実践を紹介しつつ、読者をはじめ、社会福祉関係者とともに今わたしたちが、立脚すべき位置と課題についてご一緒に考えることにしました。

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