さて、今回は、『ハムレットⅢ』の「第三幕」になるが、その内容は、――まず、国王は、ハムレットの学友「二人」にハムレットの「狂気の原因」を探(さぐ)らせていたが、どうしても聞き出せなかったという結果になり、その後、今度は、国王と内大臣(ポローニアス)とが壁掛け(カーテン)の陰(かげ)に隠れて、ハムレットとオフィーリアとが「出会う」様子をこっそりと観察するという、余りにも有名な「場面」になるが、オフィーリアは、ハムレットの(狂気を装った)あまりの言葉に大きな衝撃を受けて、泣き崩れてしまう。
次の第二場では、いわゆる「劇中劇」が演じられるが、その「劇中劇」の最後のところで、ハムレットが書き加えた「先王殺し」を模した内容の芝居を観ていた、国王は、青ざめて、よろめき立ち上がる。それによって、先王の「亡霊」の言葉は、噓ではなかったと確信を得る。――第三場では、身の危険を感じた国王は、ハムレットを即座にイギリスに派遣することを決め、また、国王は、自分の「兄殺し」という「罪の重さ」に耐え兼ねて、懺悔(ざんげ)をし、(神の)赦(ゆる)しを得ようとする。その姿を見て、ハムレットは、今こそ、復讐の「絶好のチャンス」と思うが、悪党が望むような時に「天国」へと送り込んで、それが果たして「復讐」と言えるかと思い直して、そのまま「王妃の居間」へと向かうのであった。
最後の第四場は、まさに「王妃の居間」であり、王妃(母親)とハムレットとの「二人だけの会話」になるが、この場面で、カーテンの陰(かげ)に隠れていた内大臣(ポローニアス)は、国王と間違えられて、ハムレットに殺されてしまう。――その後、ハムレットは、これでもかこれでもかと王妃(母親)を執拗に責め立てるという内容であり、興味や関心がありましたら、ぜひとも訪ねて見てください。
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