西暦6945年8月15日。とある学校で、夏休みの最中にもかかわらず特別授業が行われる。先生は、アジア・太平洋戦争の終戦から、ちょうど5000年目のこの日に、日本国憲法が聖書・コーランと並ぶ人類普遍の「聖典」となった経緯を解説する。先生によると、日本国憲法は、アメリカ合衆国が自分たちの国でさえ実現できなかった理念(自由・平等・博愛・平和)を、敗戦により茫然自失となっていた日本という国に託そうとしていた「壮大な実験」だという。しかし、何時しかこの憲法の理念は忘れられ、日本自身が「日本国憲法」の理念にことごとく背くようになった。この状態が見直され、そして「日本国憲法」が人類普遍の「聖典」となったきっかけが、2020年の「東京オリンピックの歴史的失敗」、そしてそれに伴う「日本国の経済破綻」だった、と先生は説く。そして特別授業は終了するが...。
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