福祉のひろば 2017年2月号

福祉のひろば 2017年2月号

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2017年01月19日
ページ数 PDF:88ページ
内容紹介

特集

神奈川県立津久井やまゆり園殺傷事件を社会福祉問題として考える

〈事件の概要〉
 二〇一六年七月二六日午前二時頃、指定管理施設である津久井やまゆり園において、同園の元職員(二六歳)が施設のガラスを割って侵入し、施設の利用者が刃物で刺され、男女一九人が死亡、男女二七人が負傷(うち三名は職員)しました。事件発生時の報道では、職員三名は除かれていました。
 当日、津久井やまゆり園には、入所者一四九名、短期入所者八名、計一五七名の利用者が在園していました。容疑者は、逃走したのち、津久井警察署に自家用車で出頭し、自分がやったと自供、血痕が付着した包丁やナイフを所持していたことから、捜査を実施、現場で建造物侵入並びに殺人未遂で緊急逮捕したとのことです。容疑者は、二〇一六年二月一九日まで、津久井やまゆり園に常勤職員として勤務していました。

〈今回の特集の視点〉
 『福祉のひろば』では、事件発生後の二〇一六年一〇月号で豊里学園施設長の桑原一章さんから、・優生思想問題、・障害者権利条約、・措置入院制度、・安全管理防犯対策問題、・障害者施設と地域との関係、・事件の報道のあり方、・憲法の考え方での「共生社会」の創造、を提示していただきました。この記事を読まれた読者の方々から、その後、検証委員会の設置と検証によってより詳細な事実関係が明らかにされてきたこと、社会福祉にとって非常に大切な問題で、特集として取り組み、入所施設や関係現場だけでなく、多くの方々と考えあう場をつくるべきだ、との意見をいただきました。

 今回の特集では、地元神奈川県で、この問題に対してさまざまな角度から発信されている二人の方に来ていただき、総合社会福祉研究所理事長の石倉康次さん、ひろば連載でお馴染みの青木道忠さん、障害者支援施設三島の郷副施設長の福岡加代子さんにお集まりいただき、討論をおこないました。