「……清光、信じてもらえないかもだけど、あれ、あの子供、私！　あれ、子供の頃の私だよ！」
「約束。次に会ったとき、俺が会いに行ったとき……俺のお嫁さんになるって」
──ほんとに大事なことは、ずっと前から互いの胸の中にあったのに。これまで育んできたものは、その歴史は、きっと俺たちのこころの中に、確かにあるんだ。

ふた振りの加州清光。
それぞれに進んでいく彼らとあるじのお話。

季節はずれのウィンタースポーツに挑戦したあるじと共に崖下へ転落してしまった加州清光は、怪しげな洞穴の中を探索することに。
落石で出口をふさがれてしまい進むしかなくなったふたりは、その先であり得ないものを見て……

＊＊＊

あるじを失った刀は、あるじの最期の望みを叶えるために、旅に出ました。
遠い遠い場所へたどり着いた刀は、やがて小さなおんなのこと出会い、ある約束を交わしました。それは、次に会ったときにお嫁さんになるというもので……

わかれていた物語は、やがて近づいていき、ひとつになる。

※※　このお話は、以下の要素を含みます　※※

・刀×主
・女審神者
・独自の解釈と設定