谷崎潤一郎の世界 鍵(第二部)

谷崎潤一郎の世界 鍵(第二部)

販売価格:290円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2018年06月20日
ページ数 PDF:39ページ
内容紹介

 さて、今回は、谷崎潤一郎の有名な『鍵』の「第二部」になるが、その内容は、次のようなものである。まず、敏子の別居以来、木村は遊びに来る表向きの口実がなくなった訳だが、相変らず二三日置きに来る。僕の方からも電話をかける。ポラロイドは既に二晩使用し、妻(郁子いくこ)の「全裸写真」を撮り、それを自分の「日記」に貼り付け、「夫の日記」を盗み読みする妻(郁子)に見せるつもりでいたのである。ところが、木村が持って来たポラロイドでは思うような鮮明な写真が撮れないので、そこで、今度は夫の普通のカメラ(ツワイス・イコン)で妻(郁子)の「全裸写真」を三十六枚撮りのフィルムを使って一夜で全部写してしまい、そのフィルムの「現像と引伸し」を夫は何と木村に頼むという展開になっていくのである。
 一方、別居した娘(敏子)と母親(郁子)それに木村とは、相変わらず「三人」でよく映画を観に行くが、今までとはっきりと違うところは、今までのように夫の「家」ではなく、今度は、むしろ別居した娘(敏子)の部屋で、最初は「三人」で、やがて「ブランデー」を飲み始めると、娘(敏子)は、いつしかその場からは消えて、妻(郁子)と木村の「二人」だけで「ブランデー」を飲み交わすようになり、そして、風呂場で倒れるということを「三度」繰り返すことになるのである。そして、その三度目に、妻(郁子)と木村とは終に「一線を越えてしまう」(つまり「性交関係」を持ってしまう)という展開になる内容であり、興味や関心がありましたら、ぜひとも訪ねて見てください。

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奥付
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