長男の憲史(けんし)と二男の恭一(きょういち)は母文江の七回忌の為、およそ一年ぶりに実家のある八王子に帰省した。
読経の中、二男の恭一は在りし日の母の発言や記録した日記の内容に思いを馳せる。
幼少の頃、年子の兄弟は母文江から差別を受けて育てられた。
晩年、文江は恭一にそのことを泣いて詫びる。
その後しばらくして、文江は認知症を発症し、その五年後に亡くなる。恭一は母の部屋から一冊の日記を見つける。
そこには「十心得」が書かれてあった。文江は自分の生き方に誤りを見つけ、それを正そうと「心得」を作成し、それに従った生き方をしようと努めていたのだった。
あらすじ |
目次 |
プロローグ |
第一章 |
第二章 |
第三章 |
エピローグ |
著者紹介 |
奥付 |
奥付 |