二〇一五年の春頃、日本には生活援助制度があるのか、と聖者薔薇彩に聞かれた。美紗子ははいと答えてから実例を思い出し、例えば携帯やスマホを持ち、ネット依存症になって贅沢に暮らしている廃人がいます、と自分が知っている人について説明した。すると、インドでも貧困者にいくらかの補助金を出すことを検討しているが、ちょっとした日用品を買えるくらいの金額だと薔薇彩は言った。インド政府は人々を怠け者にしたくないからだそうだ。
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