寸情風土記(すんじょうふどき)‐泉鏡花 現代語訳集別冊43

寸情風土記(すんじょうふどき)‐泉鏡花 現代語訳集別冊43

販売価格:44円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2016年04月09日
ページ数 PDF:10ページ
内容紹介

【あらすじ】

金沢の正月は、「お買い初め、お買い初め、」の景気のいい声で始まる。初買いである。二日の夜中よりこの声が湧き起こる…

氏神の祭礼は、四五月頃と、九十月頃と、毎年春と秋との二度づつあり、子どもは大喜びである。秋の祭りの方が賑やかだ。祇園囃、獅子などが出るのは秋の祭りである…

蒲鉾のことを「はべん」、はべんをふかすなどと言う。すなわち紅白のはべんがあるのだ。これはみな板についたまま、酒の肴として半月の形に揃えて鉢に盛る…

真夏、日盛りの炎天下を、「門天心太」と売り歩く声は実にいい。静かで、趣があり、懐かしい。その様子も涼しそうで、松の青葉を天秤にかけて荷う。そしていい声で、長く言葉を引いて静かに呼びながらやって来るのだ。「もんてん、こころウぶとウ―」…

冬の三か月、じっと家に籠もっているときは、天狗が恐ろしい。雪が深く積もり、ふと寂寞たる感を抱く時、不思議な笛太鼓、鼓の音が、山から吹き下ろす風にのってトトンヒューと聞こえるかと思うと、たちまちさッと遠くなる。これを「天狗のお囃子」という…

自らの故郷金沢の、四季折々の行事や風物を、愛情込めて詩情豊かに描いた、鏡花ならではの歳時記。

目次
奥付
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