夜釣(よづり)‐泉鏡花 現代語訳集別冊31

夜釣(よづり)‐泉鏡花 現代語訳集別冊31

販売価格:44円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2016年04月09日
ページ数 PDF:7ページ
内容紹介

【あらすじ】

大工の大勝棟梁のところへ出入りする、ちょっと腕のいい岩次という男は、生まれつきの釣り好きであった。

霜月十一月末頃のある晩、時季外れの生暖かい風が吹いて、火鉢の傍だと半纏を脱ぎたくなるほどの、その夕暮れ時。

岩次は仕事場からへ帰って来ると、頻りにそわそわした様子で、いつもの銭湯にも行かず、ざくざくと茶漬けで晩飯を済まして、「ちょっと友だちのとこへ、」と言って家を出た。

宵のうちは、女房もいつもの釣りだと思っていたが、一夜明けて昼になっても帰らないため、日の暮れるまで尋ね歩いて、やっと顔馴染みの茶飯屋で、あやふやではあるものの、ちょっとしたことがわかったのである。

無理に元気を奮い起こして急いで帰ると、路地の入り口に、四つになる女の子と、五つの男の子が立っていた。

その顔を見るなり、「おとっさんは帰ってきたかい。」と聞くと、「帰りゃしない。けれども、いつもの鰻が台所にいる。」と言う。

女房は穴の中へ引きずり込まれるように、家に入った。

目次
夜釣[1]
夜釣[2]
奥付
奥付