鳥影(とりかげ)‐泉鏡花 現代語訳集別冊25

鳥影(とりかげ)‐泉鏡花 現代語訳集別冊25

販売価格:44円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2016年04月09日
ページ数 PDF:5ページ
内容紹介

【あらすじ】

修善寺の温泉宿に滞在中の、ある雨のあがった朝のこと、家内が宿の婦人と一緒に、桂川の向こうの花畑へ行って、ついでにその家の控えの別荘を見せてもらった際、そこに美しい二羽の鳥を見たと言う。

その話をする家内の奴は、よせばいいのに、借りものの籠に、折り取って来た山茶花と白の小菊を突っ込んで、まるで飴細工のように葉をつまんだり、枝に息を吹きかけたりする。

とは言うものの、そこにいるもう一人、すなわち私自身の品格も、出来上がった奇妙な作品と対をなすのにちょうどよい。

「何という鳥でしょう」と聞かれ、「それは翡翠と書いてかわせみと読む鳥さ」と答えた私は、翡翠のような高価なものを何も挿していない、うしろ向きの家内の丸髷を見て、どてらの襟を正して起きた。

その鳥が見たくなったのだ…

小さな命、慎ましい暮らしに対する鏡花の愛惜が滲み出た、随筆の佳品。

目次
鳥影[1]
鳥影[2]
奥付
奥付