三尺角拾遺(さんじゃくかくしゅうい)‐泉鏡花 現代語訳集別冊24

三尺角拾遺(さんじゃくかくしゅうい)‐泉鏡花 現代語訳集別冊24

販売価格:44円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2016年04月09日
ページ数 PDF:7ページ
内容紹介

【あらすじ】

工学士は、お柳に連れ出されて深川の木場へとやってきた。

身を汚したお柳の、「あなたのことを諦めさせてください」という願いに対し、「木場の材木に葉が繁ったら一緒になってやる」と返事をしたところ、そのありえないことが起こったというのである。

女の健気さがいとおしく、抱き締めようとした工学士は、ふと、靄か霧かが朦朧と立ち籠めた灰色の溜め池の上に、筏が浮かび、頭の円い小さな形が一つ乗ってしゃがみこんでいるのを認めた。

さらに池を隔てた向こうの堤防の上の、松の間に、すっと女の姿が立ったかと思うと、それが細長い手を出し、気だるそうに手招きする。

すると、足元に横たわっていた、中央に赤ん坊が一人乗った舟が、引きつけられるように、水の上をするすると斜めにすべってゆく。

夢現の状態の工学士の耳に、霧の中、念仏を唱える声と、鈴の音が聞こえてきて、顔を打つ一筋の線香のにおいで、学士はハッと我に返った。

目次
三尺角拾遺[1]
三尺角拾遺[2]
奥付
奥付