神代正語

神代正語

販売価格:352円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2021年07月09日 3年以内
ページ数 PDF:170ページ
内容紹介

「古事記の上巻を、イニシヘコトバの假字書にかきたびてよ」と、初学のともがらにも読んでもらふことを念頭に、国学者の横井千秋が殊にもとめて本居宣長が著した書籍です。現代の私たちであれば、この類の企画モノは迷はず「現代語訳」にして商品に致しますが、もちろん宣長はそのやうな鼻白むことはしませんでした。この本には古事記をむねとした所謂「日本神話」が、序文に曰く「ゆめ一文字もみだりにはよむべからず」と、文字通り神代の正語をあくまで検証した上で、原典に則って記されてゐます(また曰く「既く阿礼が誦うかべし時に脫せるか、はた記成て後に、写す者の脫せるか」したと思はれるくだりについては、主に日本書紀からの引用でこれを補完してゐます。この際宣長は、一見して古事記を自らが補ったパタグラフがわかるやうに「又は」と文頭において、段落をあらためた体裁にしゐます)。すると読むのに難儀しさうな「むつかしい本」が出来あがるかといへば、さうはならないところが神代の正語の妙(たへ)なるところ、むしろ返って読みやすいものが出来あがったのでした。本書は曰く「自他の差別(けぢめ)やテニヲハがみだれた」中世以降の、私たちが「古典」と呼んでゐる書物とは全然異質の書物であり、水のやうにうれしく誰のこゝろにも沁む、私たちの母語を再生します。
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https://puboo.jp/book/131897

フルコトブミ=古事記全巻/注釈・本文(訓読)古事記伝
https://books.rakuten.co.jp/search?g=101&maker=マチカネの本&l-id=item-c-maker-book

目次
神代のまさことの序
あめつちのはじめのくだり
神代七世のくだり
おのごろしまの段
みとのまぐはひのくだり
大八嶋なりいでのくだり
諸の神たちあれましの段
いざなみの命 御石がくりの段
かぐづちの神のころさえのくだり
夜見の國のくだり
御みそぎの段
三柱のうづの御子 御ことよさしのくだり
須佐之男命 御やらはえの段
御うけひのくだり
ひこ御子ひめ御子 御詔別の段
すさのをの命 御あらびの段
天の石屋戸のくだり
須佐之男命たしなみの段
やまたをろちのくだり
須賀の宮の段
八十木種まきおほしのくだり
大國主神の御祖の段
いなばのしろ兎のくだり
手間山のくだり
根のかたす國の段
八千矛神 御つまどひの段
うきゆひのくだり
大國主神の御末の神たちのくだり
少名毘古那神の段
さきみたまくしみたまの段
大年神 羽山戸神の御子たちのくだり
國むけ御はかりの段
天若日子のくだり
大國主神 國さりのくだり
大美和大物主神の祭のくだり
御孫命 御あもりの段
日向宮御しづまりのくだり
さるめの君のくだり
猨田比古神あざかの段
大山津見神とこひの段
木花之さくやびめ御子うましの段
御さちかへのくだり
わたつみの宮のくだり
火照命まつろひの段
鵜の羽うぶ屋のくだり
鵜葺草葺不合命の御子たちのくだり
神代のまさごとのしりがき
原書奥付