山の手小景(やまのてしょうけい)‐泉鏡花 現代語訳集別冊58

山の手小景(やまのてしょうけい)‐泉鏡花 現代語訳集別冊58

販売価格:40円 (税抜)
状態 完成
最終更新日 2017年05月16日
ページ数 PDF:7ページ
内容紹介

【あらすじ】

ある夏の晩、夫婦水入らずで散歩に出たのに、あまり会話がないから、神楽坂へ行く途中、郵便局の前あたりで、「下駄を買ってやろうか。」と旦那が言ってみたが、細君は黙って返事をしなかった。

そして、横顔をちょっと背けて、夫の顔とはまったく別の方を見ると、丁度その方向、左側を、二十くらいの色の白い男が通った―

「おう、苺だ苺だ、飛び切りの苺だい。もうけたもうけた。」

そこは小石川茗荷谷から台町へ上がろうとするちょっとした上り坂。その坂の上の方から、威勢よく叫びながら、裸足ですたすたと下りて来るのは、一人の童である。

やがて坂の下り口に来て、もう一歩で、藪の暗がりから茗荷谷へ出ようとする時、「おくれよ。」と言って、藪の下からちょこちょこと出て来たのは、九ツくらいの男の子―

標題通り、東京山の手の小景二つを描いた、水彩スケッチのような味わいの作品。

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